筋筋膜性疼痛症候群(MPS)から慢性疼痛を発症し20年の闘病後、寛解状態を維持しています。決め手はトリガーポイント注射とリリカでした。

加茂整形外科医院 で筋筋膜性疼痛症候群(MPS)と診断

ほかの整形外科と違いレントゲンを撮らずに、痛みのある箇所(首、肩、肩甲骨)にトリガーポイント注射(後述)をしてくださり、数分で嘘のように痛みが消えたことを体験。天国を歩いているかのようでした。遠方なので入院して集中的に治療することに決め、2011年3月から8月まで入院治療しました。入院後「筋筋膜性疼痛症候群」と診断されました。

模型なども用い、痛みへの理解を深める指導もしてくださいました。私の理解では、以下のようなことが体に起こっていたことになります。

1)緊張を続けると、その箇所の骨格筋はぎゅーっと絡まり固まった状態になり、それがほぐせないままになっている。 => 筋筋膜性疼痛症候群(MPS)
2)長い間痛みが続くと、痛み信号が脳へ伝わり続け、痛みの原因がなくなっても痛みを感じるようになってしまう。 => 慢性疼痛
3)骨格筋の緊張をほぐす方法を体が忘れてしまっている。

痛みを治すには、3つすべてを改善しなければなりません。

加茂整形外科医院での治療

治療の変遷で紹介した通り、最後にたどり着いたのが、加茂整形外科医院での治療でした。大きく3つの柱があります。
1)トリガーポイント注射によるMPSの改善。
2)リリカなど脳からの痛み信号を遮断する薬を使う。
3)マッサージで物理的に痛み部分をリラックスさせる。

トリガーポイント注射によるMPSの改善

MPSは、筋肉の緊張が続いたことによる拘縮状態(ぎゅーっと固まった状態、しこり=トリガーポイント)ができたことによる痛み症状で、これをほぐすことで治療できます。米国などでは日本よりこの病気が認知されており、色々な治療方法が編み出されてきたようです。ストレッチや特殊な体操などもそうです。直接トリガーポイントにアプローチする方法として、弱い局所麻酔薬を患部に注射するのが、トリガーポイント注射です。

現在は整形外科やペインクリニックで、普通に注射してくれますが、局部に1〜数カ所に注射する程度になります。ところが加茂整形外科医院の手法はちょっと違って、患部の周辺多数箇所に集中的に注射します。麻酔注射により、一時的に痛みも消えますが、大切なのは、麻酔により骨格筋の緊張がほぐれ、それを繰り返す(朝と昼過ぎの2回)ことで、筋拘縮を徐々にほぐしていき、ほぐれた状態を維持し続けることになります。

投薬

現在の服薬状況です。
薬剤名服用方法備考経験した副作用
リリカ75mgx2x朝晩2回プレガバリン 痛み信号を遮断し、痛みの悪循環に陥るのを防ぐ効果ふらふらになる
トラムセットとんぷくトラマドール塩酸塩 とアセトアミノフェンの複合剤、強い鎮痛作用吐き気
リボトリール(ランドセン)とんぷくクロナゼパム 抗てんかん薬、体の緊張を和らげる効果ふらふらになる
ボルタレンとんぷくNSAID's系鎮痛剤では強力胃を荒らす

この処方に落ち着いたのは、加茂整形外科医院に入院している間です。リリカは徐々に増やしていき、トラマールは服薬と注射でした。トラマールは慣れるまで激しい吐き気の副作用を経験しました(私は入院前から個人輸入で服用しており、約3ヶ月ほどで慣れました)。リボトリールは2000年ごろ心療内科でテルネリン(筋弛緩剤)と共に処方されたのが最初です。ボルタレンは、明らかに炎症(筋肉痛)が起きているときに服用します。

トラマール(トラマドール塩酸塩単剤)からアセトアミノフェンとの複合剤であるトラムセットに変えたのは、ボルタレンを飲む回数を減らせると思ったからです。アセトアミノフェンは解熱鎮痛剤・トラマールは代謝するとオピドイド(麻薬)に変化します。ガン患者の疼痛コントロールにも使われるそうです。

マッサージ

患部を温めた後、理学療法士の先生が、丁寧にマッサージしてくださいました。同じことは、自分でストレッチしたり、テニスボールを患部に転がしたりといったことでも、ある程度代用できますが、やはり「効果的」かつ「やりすぎない」を両立させる加減は難しいです。やりすぎて、激痛で苦しむことが何度もありました。

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